LINEの顧客管理(CRM)とは、LINE公式アカウント上の友だちを単なる配信対象として扱うのではなく、顧客一人ひとりの属性・問い合わせ履歴・回答・購買情報などと紐づけ、配信やフォローに活用する仕組みです。
2026年6月には、LINE公式アカウント自体に有料の「CRMオプション」が追加されました。現在は、LINE公式アカウントの標準機能だけで運用する方法に加え、公式CRMオプション、Lステップなどの外部LINE拡張ツール、既存CRM・ECとの連携という複数の選択肢があります。
この記事では、LINE CRMを導入する4つの方法、無料でできる範囲、13サービスの料金・機能、選び方を整理します。先に結論をいうと、「LINEを顧客情報の主な管理場所にするのか」「既存のCRM・EC・会員DBを顧客マスターとして残すのか」を決めると、必要なツールを絞り込みやすくなります。
LINE顧客管理(CRM)とは?LINE公式アカウントでできること
LINE顧客管理(CRM)とは、LINE上のユーザー情報と、顧客属性・アンケート回答・購買履歴・Web行動・問い合わせ履歴などを結びつけ、個人単位で管理・活用することです。管理したデータをもとに、対象を絞ったメッセージ配信や自動フォローへつなげます。
LINE公式アカウントの標準機能でも、チャット、配信、ステップ配信、簡易的なタグ・ノートなどを利用できます。ただし、LINEヤフーは標準状態について「全員の属性はわかるが、顧客一人ひとりの情報まではわからない」と説明しています。個別の顧客情報を一元管理したい場合は、CRMオプションまたは外部ツールを検討します。
2026年6月に「CRMオプション」が追加
LINE公式アカウントのCRMオプションでは、ユーザーリスト、フォーム、タグ・項目、ユーザーリスト配信、オートメーションなどを利用できます。月額料金は5,000円(税別)で、チャットProオプションが含まれます。任意の初期サポートは20,000円/回(税別)です。
利用には、認証済みLINE公式アカウント、ビジネスマネージャーとの接続・認証などの条件があります。2026年10月1日時点では、友だち数が10万人以上のアカウントは対象外で、購入・利用はWeb版管理画面(PC)のみです。条件は今後変更される可能性があるため、導入前に公式マニュアルを確認してください。
LINEで顧客管理する4つの方法|どこまで必要かで選ぶ
| 方法 | 費用の目安 | 向くケース | 確認点 |
| 1. 標準のLINE公式アカウント | 0円から | チャットや配信を中心に、小規模でまず始めたい | 個人単位の顧客情報管理には制約がある |
| 2. 公式CRMオプション | 5,000円/月(税別) | LINE内でユーザーリスト・フォーム・タグ・自動化まで行いたい | 利用条件・友だち数・PC利用条件を確認 |
| 3. 外部LINE CRM/拡張ツール | 0円〜/要見積 | 高度なシナリオ、分析、予約、EC連携、運用支援が必要 | LINE公式アカウント料金が別途必要な製品が多い |
| 4. 既存CRM/MA/ECと連携 | 要見積が中心 | 顧客マスターを既存システムに置き、LINEを1チャネルとして使う | ID連携とシステム連携要件を事前確認 |
最も重要なのは「LINE上の友だち」と「自社が認識している顧客」が同じとは限らない点です。会員IDやメールアドレス、購買履歴とLINE IDを結びつけたい場合は、ID連携の仕組みが必要になります。
LINEを使った販促・友だち獲得・キャンペーン施策まで広く比較したい場合は、LINEマーケティングツールの比較もあわせて確認してください。
予約受付そのものをLINEで完結させることが主目的なら、CRMではなくLINE予約システムの比較を先に見る方が選びやすくなります。
LINE顧客管理(CRM)ツールの主な機能
LINE顧客管理&CRMツールではどのようなことができるのでしょうか。代表的な4つの機能をご紹介します。
| 機能区分 | 詳細機能 |
| 顧客管理(CRM) | ・友だち管理・タグ付け ・予約管理・対応履歴 ・スタッフ権限管理 ・デジタル会員証 |
| 配信・キャンペーン | ・1to1トーク・一斉メッセージ送信 ・ステップ・セグメント配信 ・リッチメニュー ・アンケート ・クーポン作成 |
| 顧客分析・システム連携 | ・来店効果 ・クリック・CV計測 ・流入経路分析 ・その他ツール連携 |
| チャットボット機能 (自動応答) | ・キーワード自動返信 ・チャットボット ・診断質問設定 |
顧客管理・CRM機能
顧客管理・CRM機能では顧客集客から属性・来店回数などに応じてタグ付けを行いセグメントに応じたメッセージ配信が可能です。
対応履歴の確認や予約受付なども自動化が可能で、返信漏れも防止ができます。また会員証機能もありポイント機能やショップカード発行により顧客育成にもつながります。
配信・キャンペーン機能
顧客タグと合わせた機能として有効なのが各種メッセージ配信・キャンペーンの機能です。タグ付けされた属性に応じてセグメント最適なメッセージを配信で開封率・クリック率の上昇が期待できます。
また、ステップメールを行い定期的に顧客とコミュニケーションを取ることで、ブロック率をさげながら追加商品案内・ロイヤル顧客の育成ができます。
LINEトーク画面に大きく表示されるリッチメニューを設定すれば、おすすめ商品の表示・美容室ではカットモデル・事例を見せることでLINE上からの直接予約・注文につなげられます。
分析・システム連携機能
LINE連携ツールの魅力は単純な予約・注文だけでなく、分析・システム連携の機能が充実していることです。
LINE上での行動ログやユーザー情報などの様々な情報を一元管理し分析することで、効果的なキャンペーン施策のPDCAを回せることができます。
さきほど触れたように自社会員DB・システムとの外部連携も可能なため、自社の顧客アセットを活かしたマーケティング活動が実現できます。
チャットボット機能
顧客対応の効率化の観点では自動応答機能もおすすめ機能です。チャットボット機能を利用することで店舗スタッフの手間を掛けることなく、顧客応対を効率化し自動予約受付もできるようになります。
また設問分岐なども設定することができるため、友だち登録時の簡易的なアンケート送付も可能で、事前にどのようなニーズのある顧客なのかステータス分けも可能です。
LINEで顧客管理するメリット
顧客情報とコミュニケーション履歴を結びつけられる
顧客情報をLINEユーザーと紐づけることで、問い合わせ履歴、フォーム回答、タグ、購買・行動データなどを顧客単位で確認しやすくなります。担当者が個別のやり取りだけを見て判断する状態から、組織として顧客情報を共有する運用へ移行できます。
顧客ごとに配信対象・内容・タイミングを変えられる
CRMに蓄積した属性・行動を使えば、全友だちへの一斉配信だけでなく、条件に合う顧客だけを抽出できます。ツールによっては購入、Web行動、フォーム回答などを起点に自動配信を設計できます。
既存CRM・ECのデータをLINEという接点で活用できる
LINEを新たな顧客データベースとして分離するのではなく、既存CRMやECの顧客情報とID連携すれば、すでに保有する購買履歴・会員属性をLINE配信に活用できます。特に既存顧客データが充実している企業では、データを二重管理しない設計が重要です。
LINE CRMの選び方|6つの比較ポイント
1. 顧客マスターをどこに置くか決める
最初に決めたいのは、顧客情報の正本をどこに置くかです。LINEだけで顧客管理を完結させたいなら公式CRMオプションやLINE特化型が候補になります。すでにCRM、EC、会員DB、POSに顧客情報がある場合は、そのシステムを顧客マスターとして残し、LINE IDを連携できるツールを優先します。
2. 「友だち管理」と「顧客ID連携」を分けて考える
タグで友だちを分類できることと、自社会員の氏名・会員番号・購買履歴とLINE IDを紐づけられることは別です。既存会員向けに購買履歴ベースの配信をしたい場合は、ID連携方法、連携可能なデータ項目、同意取得の導線を確認します。
LINE以外も含めて顧客情報そのものの項目設計を見直したい場合は、顧客カルテの作り方も参考になります。
3. 必要な自動化・分析機能を絞る
一斉配信や簡単なステップ配信だけなら、高機能なCRM/MAは不要な場合があります。フォーム回答、流入経路、Web閲覧、購入、カゴ落ちなどをトリガーに細かなシナリオを動かしたい場合は、外部LINE CRMやMAが候補です。必要なトリガーと条件分岐を先に書き出すと過剰投資を避けやすくなります。
4. 外部システム連携と対応チャネルを確認する
ECならShopify、全社CRMならSalesforceやkintone、BtoCのデータ統合ならEC/POS/基幹システムなど、自社の既存環境とつながるかを確認します。また、メールやSMSも同じシナリオで使いたい場合は、LINE特化型だけでなくマルチチャネルMAも比較対象です。
5. 「ツール料金」ではなく総コストで比較する
LINE CRMの総コストは、LINE公式アカウント料金、CRMツール料金、初期設定・データ連携費、カスタマイズ費、運用代行・伴走支援費に分けて確認します。配信量が多い場合はLINE公式アカウントの追加メッセージ料金も影響します。無料プランで機能を試した後、実際の友だち数・配信頻度で月額費用を試算してください。
6. 運用体制・契約期間・サポートを確認する
自社でシナリオを設計・改善できるならセルフ運用型が選択肢になります。一方、LINE運用の戦略設計やクリエイティブ、データ連携まで支援が必要なら伴走型を比較します。Liny、Mico Engage AI、MAACなどは契約条件があるため、最低利用期間や解約条件も導入前に確認してください。
LINE顧客管理(CRM)ツール13選|料金・無料条件を比較
以下は2026年10月1日時点で、公式サイトから提供状況と主要料金を確認できた13サービスです。料金を公開していないサービスは「要問い合わせ」とし、第三者サイトの過去料金で補完していません。
| サービス | タイプ | 料金 | 無料条件 | 比較時のポイント |
| LINE公式CRMオプション | 公式 | 月5,000円(税別) | なし | LINE内で個別顧客管理 |
| Lステップ | LINE拡張 | 0円〜32,780円(税込)ほか | 恒常無料 | セルフ運用・自動化 |
| L Message | LINE拡張 | 0円 / 10,780円 / 33,000円(税込) | 恒常無料 | 低コストで多機能 |
| CRM PLUS on LINE | Shopify | 月$0〜$200+ | 恒常無料 | Shopify顧客ID・購買データ |
| Liny | LINE伴走 | 要見積 | 費用条件要確認のお試し | 大規模・個別設計 |
| LOYCUS | LINE CRM/MA | 要問い合わせ | 確認できず | データ連携・MA |
| Mico Engage AI | LINE伴走 | 要問い合わせ | 確認できず | 戦略・運用支援 |
| KUZEN | LINE伴走 | 月額固定/成果報酬・要見積 | 固定費0円の成果報酬型あり※無料ではない | データ統合・AI・運用 |
| Ligla | LINE MA | 要問い合わせ | 無料デモ | Web行動データ活用 |
| MAAC | マルチチャネルMA | 要問い合わせ | 確認できず | LINE/メール/SMS等の統合 |
| DECA for LINE | LINE MA/CDP | 要問い合わせ | デモ環境あり | 外部DB・Web・カスタマイズ |
| Synergy! | 汎用CRM | LINE利用例 月22,000円〜(税別) | LINE配信機能0円〜※基本機能有料 | CRMを顧客マスターにする |
| カスタマーリングス | 汎用CRM/MA | 要問い合わせ | 確認できず | 購買データ・LINE ID統合 |
料金だけで決めるのではなく、「顧客データをどこに保持するか」「LINE IDと会員IDを紐づける必要があるか」「配信だけでなくWeb・EC・メールまで横断するか」を合わせて比較してください。
LINE公式アカウント CRMオプション|外部ツールなしで個人単位の顧客管理
LINE公式アカウントのCRMオプションは、LINEヤフーが提供する公式の拡張機能です。ユーザーリストで顧客情報を一覧管理し、フォームで取得した回答、タグ、項目などを顧客ごとに紐づけ、対象を抽出して配信できます。タグやイベントを条件にオートメーションも設定できます。
月額5,000円(税別)で、チャットProオプションを内包します。外部CRMを新たに導入せず、LINE内で顧客情報を整理したい事業者の第一候補になります。一方、友だち10万人以上のアカウントは利用対象外で、認証済みアカウントやビジネスマネージャー接続などの条件があります。
Lステップ|月額0円から使えるLINE拡張ツール
Lステップは、LINE公式アカウントと連携し、タグ管理、シナリオ配信、回答フォーム、顧客分析などを拡張するツールです。セルフ運用を前提に、無料から始めて配信量や必要機能に応じて上位プランへ移行できます。
公式料金は、フリープラン0円、スタートプラン5,000円/月、スタンダード21,780円/月、プロ32,780円/月で、表示は税込です。初期費用は0円。フリープランは月間約200通で、月額0円のまま継続できます。Lステップ料金とは別にLINE公式アカウントの料金が必要です。
L Message|フリープランで主要機能を試せる
L Message(エルメ)は、1:1チャット、顧客情報取得、自動応答、配信、フォームなどをLINE公式アカウントに追加できるツールです。初期費用は全プラン無料で、フリー0円、スタンダード10,780円/月、プロ33,000円/月(いずれも税込)です。
契約期間の制限は公式料金表では「なし」とされています。フリープランはL Message上で月間1,000通ですが、実際に配信できる通数はLINE公式アカウント側の契約プランにも左右されるため、両方の上限を確認してください。
CRM PLUS on LINE|Shopifyの顧客情報とLINE IDを連携
CRM PLUS on LINEは、Shopify向けのLINE連携アプリです。Shopifyの顧客とLINE IDを紐づけ、Shopify Flowを利用した配信自動化、閲覧商品・カート離脱のリマインドなどを行えます。ECの購買データを顧客マスターとして活用したい場合に比較しやすいサービスです。
Freeプランは月額$0で、ID連携ユーザー100人まで。利用可能期間は無制限です。Entry $10、Growth $30、Standard $50、Pro $100、Expert/Advanced $200〜と、ID連携ユーザー数に応じてプランが上がります。ShopifyとLINE公式アカウントの利用料金は別途考慮します。
Liny|大規模運用・個別開発・伴走支援を含めて設計
Linyは、LINE運用の顧客管理・配信機能に加え、専任担当者による導入・運用支援やカスタマイズを組み合わせるLINE運用プラットフォームです。Lステップと同じソーシャルデータバンクが提供し、大規模運用や本格的な外部システム連携、セキュリティ・ガバナンス要件を重視するケースに位置づけられています。
料金はアカウント発行手数料、月額利用料、必要に応じたカスタマイズ費用で構成され、具体額は要見積です。契約期間は利用開始から1年間。公式サイトでは本格導入前に試せる旨が案内されていますが、費用条件は公開ページでは確認できないため問い合わせが必要です。
LOYCUS|LINEのデータ連携・CRM・MAをまとめて扱う
LOYCUSは、LINE公式アカウントでのデータ連携、CRM、MA機能を備えるLINEマーケティングツールです。LINEを配信チャネルとして使うだけでなく、LINE上のユーザー情報を蓄積し、セグメントや自動化へつなげたい場合に候補になります。
公式料金ページでは、初期費用と月額料金があることは確認できますが、具体的な金額は資料ダウンロード形式で、公開ページ本文からは確認できません。公開原稿では推測せず「要問い合わせ」とします。
Mico Engage AI|ツールと伴走支援をセットで導入
Mico Engage AIは、LINE公式アカウントの立ち上げ、戦略設計、配信・改善までの支援を含むLINE CRM/マーケティング支援サービスです。自社データベースや各種MAとのデータ連携にも対応しています。
料金は初期導入費、月額費用、オプション費用で構成され、具体額はヒアリング後の見積です。契約期間は1年です。ツールのセルフ運用より、初期設計や継続改善の支援を重視する場合に比較します。
KUZEN|LINE IDと会員ID・Web/APIデータを統合
KUZENは、LINE IDと会員IDの紐づけ、WebタグやAPIによるCRMデータ・商品フィードの蓄積、AIを使った顧客理解、1to1コミュニケーションなどを提供します。公式サイトではSalesforce、kintone、HubSpot、Shopifyなどとの連携を掲載しています。
料金体系は月額固定または成果報酬です。月額固定は要見積。完全成果報酬型は初期費用・固定費用が0円ですが、獲得したCVに応じて費用が発生し、事前審査・見積や利用規模の条件があります。「無料プラン」とは異なるため区別してください。
Ligla|Web行動を使ったLINE配信自動化
Liglaは、LINE上の配信に加えてWeb行動履歴を活用し、ユーザー行動に応じた自動コミュニケーションや動的リマーケティングを行うLINEマーケティングオートメーションです。ECや人材など、Web上の行動データをLINE施策へつなげたい場合に検討できます。
公式サイトでは無料デモを案内していますが、通常利用料金の具体額は公開ページでは確認できません。無料デモを「無料プラン」と表現しないよう注意が必要です。
MAAC|LINE・メール・SMS・Webを横断するMA
MAACは、LINEを軸にメール、SMS、Web、Facebook・Instagramなど複数チャネルを横断して顧客コミュニケーションを自動化するMAです。SalesforceやZohoなどのCRM連携も公式サイトで案内されています。
MAACの料金は利用規模・ニーズに応じた個別提案で、初期費用も発生します。契約期間は1年です。同じ料金ページに掲載されるCAACの月額10,000円はMAACの価格ではないため、混同しないようにします。
DECA for LINE|MA/CDP基盤とカスタマイズ開発を組み合わせる
DECA for LINEは、外部DB、Web行動データ、LINE IDなどを連携し、CRM/BI、シナリオ自動配信、1to1配信などを行うLINE特化型MAです。LINEミニアプリ開発やデータ基盤構築など、個別要件に応じたカスタマイズにも対応します。
公式サイトではデモ環境・資料請求・問い合わせを案内していますが、具体的な料金は公開ページで確認できません。料金は要問い合わせとします。
Synergy!|既存CRMの顧客データからLINE配信
Synergy!は、顧客データベースとフォームを基本機能とし、メール、アンケート、LINE配信などを必要に応じて組み合わせるCRMです。LINEだけを顧客マスターにするのではなく、CRM側に顧客データを集約してLINEを配信チャネルとして使いたい場合に向きます。
公式料金例では、LINE配信を利用する構成は初期費用148,000円、月額22,000円〜(税別)です。LINE配信オプション自体は0円〜ですが、データベース/フォームの基本機能が必須なので、LINE機能だけを0円で使えるわけではありません。
カスタマーリングス|購買データとLINE IDを統合するBtoC向けCRM/MA
カスタマーリングスは、EC・POS・アプリ・基幹システムなどの顧客データを統合し、メール、LINE、SMSなどへ施策を実行できるCRM/MAです。LINE ID連携でカスタマーリングス上の顧客情報とLINE IDを紐づけ、購買データを使ったセグメント配信やシナリオ配信に利用できます。
料金は初期費用・設定支援費用と月額料金で構成され、月額料金は顧客データ件数やオプションで変動します。具体額は要見積です。公式サイトはLINE IDと顧客情報の連携にはユーザーの同意が必要と明記しています。
導入前の注意点|個人情報・ID連携・運用ルール
顧客情報を取得するときは利用目的を明示・公表する
個人情報保護委員会のガイドラインでは、個人情報を取得した場合、あらかじめ利用目的を公表している場合を除き、速やかに本人への通知または公表が必要とされています。申込フォームやアンケートなどで本人から直接個人情報を取得する場合は、原則として利用目的をあらかじめ明示する必要があります。
LINE CRMでフォームを作成するときも、取得項目を増やしすぎず、何のために使う情報かを明確にします。また、外部CRMとLINE IDを紐づける場合は、各サービスの仕様・規約に沿って必要な同意を取得してください。
権限管理とデータの保管先を確認する
複数スタッフで顧客情報を扱う場合は、閲覧・編集権限、退職者のアカウント停止、データエクスポート、保存期間などを確認します。LINE公式CRMオプションでも権限によって顧客追加・一括タグ編集・顧客情報編集など一部機能が制限されます。
LINEの友だち数だけをKPIにしない
CRM導入の目的は友だち数を増やすことではなく、必要な顧客情報を適切に管理し、問い合わせ対応・再来店・購買など自社の目的に応じた施策へつなげることです。ツール導入前に、管理したい顧客項目と、データを使って実行したい施策をセットで定義します。
LINE顧客管理(CRM)に関するよくある質問
LINE公式アカウントだけで顧客管理はできますか?
基本的なチャット・配信・タグ管理などは可能です。個人単位の顧客情報を一元管理したい場合は、2026年6月から提供されている有料のCRMオプションを追加できます。さらに高度なデータ連携やMAが必要な場合は外部ツールを比較します。
LINE CRMを完全無料で使えますか?
小規模なら無料で試せる構成はあります。LINE公式アカウントには月額0円のコミュニケーションプランがあり、Lステップ、L Message、CRM PLUS on LINEにも恒常無料プランがあります。ただし配信通数・ID連携人数などに上限があり、LINE公式アカウント料金やShopify料金など別サービスの費用が発生する場合があります。
LINE公式のCRMオプションとLステップなどの違いは?
CRMオプションはLINEヤフー公式の機能で、LINE公式アカウント管理画面内でユーザーリスト、フォーム、タグ、オートメーションなどを扱えます。Lステップなどの外部ツールは、独自のシナリオ・分析・フォーム・予約・運用支援などを追加できます。必要機能と既存データ連携の有無で選びます。
既存のCRMやECとLINEを連携できますか?
可能なサービスがあります。ただし連携先・連携方法は製品ごとに異なります。Shopify特化ならCRM PLUS on LINE、汎用CRM/MAとしてLINEを使うならSynergy!やカスタマーリングス、外部DBやWebデータまで含めるならKUZENやDECA for LINEなどが候補です。導入前に、自社システムとの標準連携・API・個別開発の要否を確認してください。
顧客の氏名や購買履歴をLINE IDと紐づけるときに注意することは?
顧客から個人情報を取得する場合は利用目的の通知・公表・明示など、個人情報保護法に基づく対応が必要です。また、LINE IDと自社顧客情報を連携するときは、利用するツールの仕様・規約を確認し、必要な同意を取得してください。
まとめ|LINE CRMは「顧客データをどこで管理するか」から選ぶ
LINE顧客管理は、LINE公式アカウントの標準機能だけで始める方法、公式CRMオプションを追加する方法、外部LINE CRMを使う方法、既存CRM・ECとLINEを連携する方法に分けられます。
小規模でLINE内の顧客情報を整理するなら公式CRMオプションや無料プランのある拡張ツール、Shopifyの購買データを使うならEC特化型、既存のCRM・会員DBを中心に運用するなら汎用CRM/MA連携が比較しやすい選択肢です。料金だけでなく、ID連携、必要な自動化、外部連携、運用支援、LINE公式アカウントを含む総コストを確認して選びましょう。

