社内チャットボットおすすめ14選比較!費用や選び方を解説

人事や総務、情報システム部門には、毎日のように同じような問い合わせが届きます。

そんなときに便利なのが社内向けのチャットボットです。チャットボットを選ぶ時には、回答精度、社内文書の登録方法、Teamsなど普段使うツールとの連携、セキュリティという4つの軸で比較すれば、自社に合うサービスを絞り込めます。

この記事では、社内チャットボットの機能や種類、選び方、料金相場に加え、タイプ別におすすめ14サービスを比較します。

社内向けチャットボットとは?

社内チャットボットとは、従業員からの問い合わせに自動で回答し、社内規程やマニュアル、FAQをもとに必要な情報へ導くツールです。チャット画面に質問を入力すると、登録済みのFAQや社内文書を検索して回答を提示し、対応できない内容は担当部署や有人チャットへ引き継ぐ設計にできます。

人事・総務・情報システムなどのバックオフィス部門に集中しがちな定型的な問い合わせを減らし、従業員が自分で答えにたどり着ける状態を作ることが最大の役割です。単なる自動応答窓口ではなく、社内ナレッジの蓄積・検索、問い合わせ傾向の分析まで含めて、バックオフィス業務を底上げする基盤になります。

社内向けチャットボットの主な機能

社内チャットボットは、質問に答えるだけのツールではありません。導入効果を左右するのは、回答精度、社内文書との連携、分析機能まで含めた総合力です。

機能内容
FAQ自動回答よくある質問と回答を登録し、従業員の質問に自動で答える
社内ナレッジ検索社内規程やマニュアル、申請書、手順書から必要な情報を探し出す
生成AI回答社内文書を参照し、自然な文章で回答を生成する
有人対応への引き継ぎ自動回答できない問い合わせを担当者へつなぐ
問い合わせ履歴の分析検索失敗や未解決の質問、利用状況からFAQ改善につなげる
社内ツール連携Microsoft TeamsやSlack、LINE WORKSなどから利用できるようにする
権限管理部署や役職によって閲覧できる情報を制御する

社内チャットボットのタイプと選び方

自社の課題がどこにあるかによって、次の3タイプから探すと選びやすくなります。

タイプおすすめの企業特徴的な機能
バックオフィス問い合わせ特化型人事・総務・情シスへの定型的な問い合わせをまとめて自動化したい企業バックオフィス向け学習済みAI、FAQ自動生成、Teams・Slack連携、有人対応への引き継ぎ
生成AI・社内ナレッジ検索型社内文書や規程を横断的に検索し、根拠のある回答を生成したい企業RAGによる文書検索、回答根拠の表示、生成AI回答、部署別の権限管理
FAQ・問い合わせ管理/柔軟構築型低コストで始めたい企業、または独自の業務フローに合わせて柔軟に構築したい企業ExcelによるFAQ登録、シナリオ設定、有人チャット、問い合わせの一元管理、外部システム連携

この3タイプは、後述する「おすすめサービス比較」の分類とも対応しています。

【比較表】社内向けチャットボットおすすめサービス一覧

ここでは、社内問い合わせ対応に使えるチャットボットを14社比較します。自社の課題が「バックオフィスの定型質問を減らしたい」のか「社内文書を横断検索させたい」のか、「低コストでまず試したい」のかを決めてから、該当するタイプの個別紹介を確認してください。

サービス名タイプ初期費用月額費用FAQ・社内文書対応Teams・Slack連携権限管理提供会社
HiTTOバックオフィス特化型0円利用者数に応じて変動(問合せ)○○○株式会社マネーフォワード
PKSHA AI Helpdeskバックオフィス特化型問合せ問合せ○Teams○株式会社PKSHA Technology
HRBrain AIチャットボットバックオフィス特化型問合せ利用人数に応じて変動(問合せ)○○問合せ株式会社HRBrain
社内問い合わせさくらさんバックオフィス特化型問合せ問合せ○○○株式会社ティファナ・ドットコム
JAPAN AI CHAT生成AI・ナレッジ検索型問合せ問合せ○問合せ○JAPAN AI株式会社
SELFBOT生成AI・ナレッジ検索型問合せ従量課金(問合せ)○○○SELF株式会社
サポートチャットボット生成AI・ナレッジ検索型問合せ問合せ○○問合せ株式会社ユーザーローカル
OfficeBot生成AI・ナレッジ検索型問合せ問合せ○問合せ問合せネオス株式会社
WisTalk生成AI・ナレッジ検索型問合せ段階式従量課金(問合せ)○Teams・SharePoint○パナソニック デジタル株式会社
AI-FAQボットFAQ・問い合わせ管理型問合せ月額30,000円〜○○問合せ株式会社L is B
ChatPlusFAQ・問い合わせ管理型0円1,500円〜(年契約)○問合せ○チャットプラス株式会社
HelpfeelFAQ・問い合わせ管理型問合せ問合せ○問合せ○株式会社Helpfeel
ZendeskFAQ・問い合わせ管理型0円$19〜(年払い)○問合せ○Zendesk, Inc.
BotpressFAQ・問い合わせ管理型0円$0〜(Free/Plus $150/Team $750)○○○Botpress

バックオフィス問い合わせ特化型

人事・総務・情シスなど、バックオフィス部門に集まる定型的な問い合わせをまとめて自動化したい企業には、このタイプがおすすめです。社内問い合わせ対応そのものに特化して作られているため、導入後すぐに効果を実感しやすいのが特長です。

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生成AI・社内ナレッジ検索型

社内文書や規程が多く、横断的な検索と根拠のある回答をさせたい企業には、このタイプがおすすめです。RAG技術によって社内ドキュメントを参照しながら回答を生成するため、社内文書の整理・活用を同時に進めたい企業に向いています。

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FAQ・問い合わせ管理/柔軟構築型

低コストでまず試したい企業や、既存のFAQ資産を活かしたい企業、独自の業務フローに合わせて柔軟に構築したい企業には、このタイプがおすすめです。料金体系が明確なサービスが多く、社外向けチャットボットとの兼用を検討する場合にも選択肢になります。社外向けの比較は「チャットボットを解説」も参考にしてください。

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社内チャットボットの比較ポイント

機能の数だけで選ぶと、自社の運用に合わずに使われなくなるケースが少なくありません。比較する際は、次の4つの軸で検討してください。

  • 回答精度と検索精度
  • FAQや社内文書の登録方法
  • Microsoft TeamsやSlackなどとの連携
  • セキュリティと権限管理
  • チャットボットの種類

回答精度と検索精度を確認する

回答精度は導入後の利用率を左右します。表記ゆれや略語、自然文検索に対応できないと、従業員は次第に使わなくなります。デモやトライアルで、実際の問い合わせ履歴を使い、想定質問にどこまで正確に回答できるかを確認してください。

FAQや社内文書を無理なく登録できるか確認する

運用担当者が継続的に更新できるかも重要です。FAQ登録画面、Excelやドキュメントの取り込み、承認フロー、更新履歴の管理を確認しましょう。たとえば「AI-FAQボット」はExcelに質問と回答を用意するだけで運用を始められ、専門知識がなくてもメンテナンスできます。

TeamsやSlackなどの社内ツールと連携できるか確認する

従業員に定着させるには、普段使っている画面から質問できる導線が欠かせません。Microsoft Teams、Slack、LINE WORKS、社内ポータルと連携できれば、別システムへのログインの手間を減らせます。連携の可否だけでなく、チャット上で回答が完結するか、有人対応へスムーズに引き継げるかも確認してください。

セキュリティと権限管理を確認する

社内チャットボットは、人事情報や社内規程、契約関連の情報を扱います。シングルサインオン、IP制限、部署別権限、ログ管理、外部AIへのデータ送信範囲や学習利用の有無を必ず確認してください。生成AI型では、回答してよい文書とそうでない文書を分ける設計が欠かせません。

チャットボットの種類を確認する

社内チャットボットは、回答の仕組みによって大きく2種類に分けられます。

シナリオ型チャットボット

シナリオ型は、あらかじめ用意した選択肢やFAQに沿って回答するタイプです。回答の流れを管理者側で設計するため、「経費精算の締め日」「備品申請の方法」のように問い合わせ内容が固定されている業務と相性が良い一方、質問の表現にばらつきがある場合や社内文書を横断して回答したい場合には限界があります。たとえば「ChatPlus」はシナリオ型を中心に運用しやすいプラン設計になっており、まず定型的な問い合わせから自動化したい企業に向いています。

AI型チャットボット

AI型は、従業員が入力した自然文の意図を解析し、関連するFAQや社内文書から回答を導くタイプです。表記ゆれや同義語、社内用語にも対応できるため、問い合わせ内容が多様な企業ほど効果を発揮します。生成AIやRAGを搭載したタイプでは社内規程やマニュアル、PDFなどを横断して根拠のある回答を生成できますが、権限管理や回答根拠の表示、誤回答対策は事前に確認しておくべきポイントです。たとえば「OfficeBot」や「JAPAN AI CHAT」のようなAI型は、社内文書を横断検索しながら根拠を示して回答を生成します。

社内チャットボットの活用シーン

社内チャットボットは、従業員が「誰に聞けばいいか分からない」「必要な資料が見つからない」と迷ったときの相談窓口として機能します。主な活用シーンは以下の通りです。

  • 社内ルールや手続きについて、その場で質問する
  • 必要なマニュアルや申請書を探す
  • 経費精算や休暇申請の進め方を確認する
  • パスワード再設定やアカウント申請などの一次対応を受ける
  • 解決しない内容を担当者や有人チャットへ引き継いでもらう

例えば「経費精算の締め日はいつか」「育休の申請はどこから行うのか」といった質問に対し、チャットボットが社内規程をもとに回答し、必要に応じて申請フォームへ案内します。なお、コールセンターなど社外対応も含めた比較は「コールセンター向けチャットボットを解説」でも取り上げています。

社内チャットボットのメリット

導入によって減らせるのは問い合わせ対応の工数だけではありません。従業員が自分で情報を確認できる状態を作り、管理部門が本来の業務に集中できる環境を整えられる点が本質的な価値です。

  • 問い合わせ対応にかかる工数を削減できる
  • 回答の品質を担当者によらず均一にできる
  • 従業員が自分だけで疑問を解決できる
  • 社内ナレッジの属人化を防げる
  • 問い合わせデータを業務改善に活用できる

社内チャットボットの料金相場

料金は、初期費用、月額費用、利用ユーザー数、FAQ数、AI利用量、導入支援の範囲によって変わります。比較する際は、月額の金額だけでなく、導入準備や運用にかかる工数も含めて判断してください。

費用項目相場の目安内容
初期費用0円から数十万円初期設定、環境構築、FAQ設計、社内ツール連携の設定費用
月額費用数万円から数十万円サービス利用料。プラン、機能、ユーザー数、FAQ数で変動する
従量課金利用量により変動生成AIの利用量、会話数、登録データ量などに応じて発生する場合がある
導入支援費無料から個別見積もりFAQ作成、社内文書整理、運用設計、トレーニングの支援費用
カスタマイズ費個別見積もり外部システム連携や独自の権限設計などの追加開発費用

社内チャットボット導入の流れ

社内チャットボットは、いきなり全社導入するのではなく、問い合わせが多い業務から小さく始めることが重要です。最初から範囲を広げると、FAQ整備や運用管理が追いつかず、期待した効果が出ません。

  1. 導入目的を決める
  2. 対象にする問い合わせを絞る
  3. FAQや社内文書を整理する
  4. 候補サービスを比較する
  5. トライアルで回答精度を確認する
  6. 社内への案内と利用ルールを整える
  7. 利用状況を見ながら改善する

まずは、問い合わせ対応の工数削減やITヘルプデスクの一次対応など、何を改善したいのかを明確にします。そのうえで、勤怠、経費精算、アカウント申請など回答が一定している問い合わせから対象を絞りましょう。

次に、既存のFAQや社内規程、マニュアル、過去の問い合わせ履歴を整理します。ここが不十分だと、チャットボットを導入しても正しい回答を返せません。導入前には実際の問い合わせを使ってトライアルを行い、運用開始後は未解決の質問や利用状況を見ながらFAQを追加していきます。導入して終わりではなく、問い合わせデータをもとに改善を続けることが成果につながります。

社内チャットボット導入で失敗しないための注意点

社内チャットボットは、ツールを入れるだけでは成果が出ません。失敗の多くは、FAQや社内文書の整理不足、対象範囲の広げすぎ、運用担当者の不在、セキュリティ設計の不足から起こります。

  1. FAQや社内文書を整理せずに導入しない
  2. 対象部門を広げすぎない
  3. 回答精度と利用状況を継続的に改善する
  4. セキュリティと権限管理を事前に設計する

FAQや社内文書を整理せずに導入しない

チャットボットは、回答元となる情報の品質に強く影響されます。古い規程、重複したFAQ、担当者ごとに異なる回答が残ったままだと、正しい回答を返せません。導入前に問い合わせ履歴を確認し、よくある質問と回答文、参照元を整理して、更新担当者を決めておきましょう。

対象部門を広げすぎない

最初から全社展開すると、FAQ整備や権限管理、問い合わせ分類が複雑になります。初期導入では、問い合わせ件数が多く回答が定型化されている部門から始めるべきです。成果が確認できたら、対象部門を段階的に増やします。

回答精度と利用状況を継続的に改善する

公開後は、未解決質問、検索失敗、利用者数、自己解決率、問い合わせ削減数を確認します。回答できなかった質問はFAQに追加し、誤回答はすぐに修正します。チャットボットは運用データを見ながら改善していくことで、社内に定着します。

セキュリティと権限管理を事前に設計する

社内情報を扱う以上、権限設計は後回しにできません。人事情報や給与、契約など閲覧範囲を分けるべき情報があります。部署別権限、ログ管理、認証連携、生成AIへのデータ送信範囲を事前に確認し、回答させる情報とさせない情報を明確にしてください。